咲-Saki-阿知賀編 episode of side-A 第2局「始動」 感想

2話です。今回は原作からの改変部分が多く、しかもそれが上手くハマっている印象。

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アバン、穏乃、憧、玄の三人が部室で雑談。
1話にもありましたが教室内の時計がよくカットに出てきます。
昔の友達とまた集まって昔の友達に会いに行くというテーマを扱うのに、古時計というのはいいアイテムですね。
離れ離れになっていた間も、この時計は時を刻み続けていたのでしょうか。
 

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和のいる長野と逆方向に叫ぶ穏乃。元気だけどちょっと頭の悪い性格が表れてます。
ここの憧の「うーわー」というセリフはEDにも出てきたり。
 

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一話感想でも触れたとおり清澄編を意識したOPです。
一話EDのときとは宥や灼のシーンが追加されてちょっと変わっています。
清澄編と比べてみたり色々と話すところがあるのでまた今度触れたい。
 

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穏乃と憧が歩きながら部について話します。
穏乃の「問題は顧問かなぁ」のセリフはオリジナル。後半の伏線ですね。
新メンバーを探して着いたのは玄の家。ちなみに玄の家は旅館をやっている(ドラマCDより)ので、裏口から入ることになります。
 

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4人目候補は玄のお姉さん、松実宥。極度の寒がりで夏でもコタツ。これまでのシーンのセミの音と対照的です。それにしてもキャラデザがコミックス版からグンとかわいくなってますね。
麻雀の能力は全てのドラが集まる玄と「同じくらい」ということは、かなりの実力者なのでは……。
憧の「しず、いきなりすぎ、宥姉パニクってるよ」はオリジナル。
穏乃の前のめりな性格と、宥の内気な性格を印象づけます。
 

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シーンは変わって博多、赤土が実業団として活躍しているところです。
赤土はチームメイトから廃部の噂を知らされます。
ここで「赤土」のネームプレートのロッカーを開けると鑑に顔が映る(なので前髪の向きが逆)っていう見せ方も面白い、アニメオリジナルです。
またその後のセリフも漫画版の「その麻雀も…まだまだ正面から向き合えてはいないんだけどね…」から、インハイのフラッシュバックが加わり「その麻雀にだって…私はまだ」と余韻を残す言い方に変更され深刻さが強調されています。こういう省略するセリフ回し好き。
 

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5人目を探して足湯で会議。足湯って服を脱がなくて済むので気軽に入れていいですよね。
入浴と言えばサービスシーンが基本の美少女アニメで、足湯が出てくるのってなかなか珍しいのではないでしょうか。BD版でも湯気は消えない。
中央に囲いができるなど、足湯のデザインがちょっとコミックスから変更されてます。
 

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翌日、玄は勧誘のため鷺森灼が手伝いをしているボーリング場へ。
コミックス版から追加されているこの玄が自動ドアを開けて冷房にほっとするシーン、夏の暑さが伝わってきますね。
 

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灼のシーンは漫画版から色々と変更されており、スタッフの灼愛を感じます。
ここはその1つ目、原作では無下に仕事をこなして話を聞き流すのですが、アニメでは回転椅子でくるりと玄に背中を向けます。玄の方に光源があるので、灼の麻雀に対する暗い気持ちが表れる絵になっています。
 

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その2。玄の話に赤土がレギュラーに昇格したという事実が付け加わり、それを聞いて堅い表情の灼に一瞬笑顔が表れる演出になっています。
自分でもそれに気づき、「へぇ」とそっけなく返事します。俗に言うツンデレ。
ここの「へぇ」が無関心を装いつつ隠し切れない、そしてそのことを恥ずかしがってるいい演技です。涼宮ハルヒの消失の長門もいい演技でしたが、無表情キャラの感情を表現するのは結構難しい。
 

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そしてその3、ここでコミックスでは灼が「名前貸すだけならいいよ」というのですが、アニメで玄は「気が変わったら遊びに来てね」と返答を求めません。ちょっとだけ見せる玄のこの表情、いい感触を掴んだような笑顔に見えるのは私だけでしょうか。
 

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灼の回想シーン。
その4。帰ってくる赤土たちを灼が待ちかまえるシーンを追加。
その5。ネクタイを渡すときに灼の名前を聞くように。これは伏線ですね。
その6。回想に灼のセリフ追加。
その7。小学生の灼が麻雀教室のチラシを眺めるシーンを追加。ここに出てくる巫女さんは憧の姉で赤土と一緒に帰ってきたチームメイトの新子望です(憧の家は神社、これもドラマCDから)。先のシーンで灼と会っているはずなんですが、そのことを忘れている様子。これも赤土との対比になる伏線です。
その8。灼のパソコン画面に赤土の現在の活躍を調べた結果が映っている描写を追加。ちなみに使っているブラウザはFireFoxがモチーフっぽいですね。アドレスは全部http://www.saki-anime.com/blog/。アニメ公式のブログ。
他のニュースには「消費税増税」とか「防衛相、問」(責決議、でしょうか)とあって妙にタイムリーな感じ。サイト名の「日刊麻雀NEWS」「麻雀通信」はともかく「麻雀速報 まあそく」はなんか2chまとめサイトっぽい名前ですね(中身は普通のニュースサイトっぽいですが)。
その9。机の中に赤土から貰ったネクタイ以外にも女の子らしい小物の描写が追加。
 

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新学期になって正式に同好会として活動開始します。
その10。コミックスでは新メンバーとして宥と灼の両方が玄から紹介されることになっていたんですが、アニメでは灼は遅れてやってきて、ここで初めて入部の意思を伝えます。宥姉が慌ててるのは人見知りだからでしょうか。
 

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アイキャッチ。一話では桜のパーティクルでした。
清澄編ではアイキャッチがなかったんですが、阿知賀編ではありでいくのでしょうか。
 

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季節は変わって冬。チームが廃部になった赤土は従業員でい続けるのをことわり、吉野に帰って来ました。
チームメイトである望の車に乗せてもらい、ちょっと阿知賀に立ち寄り。インハイ・麻雀教室の思い出に浸りながら中に入ると、麻雀部の表札と牌の音が聞こえてきます。
この振り向きのカットはアニメでの追加。まどか☆マギカでもほむらの振り向きが意図的に多用されていましたが、ここでの振り向く動作は場面の転換を表しているのでしょうか。
 

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中で麻雀を打っていたのは阿知賀女子学院麻雀部、穏乃達です。
雪景色の彩度が低い色調から、ガラリと変わって教室の中は元の豊かな色彩で描かれます。
灼改変ポイントのラストはここ、赤土が「君、灼ね!」と名前で呼ぶところ。その5で名前を聞くシーン、その7で望が灼の名前を忘れているシーンの伏線を回収します。
 

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赤土が自分もインハイに連れて行ってほしいと頼む前のシーン。
最初にインハイと聞いたときはあえて顔の上半分を隠し、次のシーンでは逆に目をアップにして揺れる瞳を描き、そして決心で目を見開くシーンと、ここでは赤土の目に焦点を当てた演出になっています。
アニメのキャラは目が大きすぎなんてよく言われますけど、こういう感情の動きを目で表現できるのはアニメならではですね。
ちなみにここのBGMは一話冒頭のシーンと同じ曲です。リスタートということですね。
 

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教員免許を持ってる赤土なら顧問になれそうという話に。顧問がほしいと言っていたAパート穏乃のセリフの伏線を回収します。
教員免許がいきなり出てきたように感じますが、大学生時代に麻雀教室開いていたのはそれと関係もあるのかなーなんて想像したり。
それにしても望は、車で赤土を阿知賀に連れてきてサッと顧問の話を出すこの用意周到ぶり、清澄の久部長に並ぶやり手なのではないかと思ってしまいます。
 

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再び先生として働こうとする赤土に反対する灼と、その理由を話す赤土。
マンガ版では紙面の都合かあっさり話す感じになっていますが、アニメでは間をとりながら、他のメンバーの表情を映しつつじっくりと語ります。
「ケジメ」というコミックス版の簡単な言葉に代えて、「準決勝の会場に何かを置いてきてしまったんだ」「あそこに置いてきた何かをまた、取り戻せるかもしれない」と話す赤土。その真剣さに灼も心打たれます。コミックス版の「根拠のない希望のために」という灼のセリフはカットに。
一瞬玄が灼に目配せし、同意を得る演出も優しい玄らしさが出てていいと思います。
このみんなで手を合わせるシーンもオリジナルカット。一致団結。
 

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さらにアニメ版の追加シーン、赤土は水原プロの再就職の誘いを断ります。決意の強さを示す演出ですね。
パンアップで映される雲間から覗く光は赤土の今の気持ち。桜のトランジションから時は流れ春へ。
この後流れるBGMは前作「麻雀部でのひととき」。
 

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部員が5人になり顧問も決まって正式に麻雀部結成。コミックスでは「正式活動開始だ」の赤土のセリフが「活動再開だ」に変わっています。
団体戦にエントリーを決めて特訓開始。個人戦優勝の和に会うために団体戦のみエントリーってのはやはり違和感が拭えないけど……まあそこらへんは。
BGMは前作「攻勢」。
 

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練習後のコンビニ前で、憧が晩成高校の旧友と再会。
赤土の「送ってこーかー」が「そろそろ戻るぞー」に変更されてます。まだ練習するんですかね。
引きは晩成3年の小走先輩。果たして阿知賀女子は晩成に勝てるのか!?()
 

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EDは今回が初公開。清澄編を踏襲したノリのいい曲とSDキャラです。
作詞家変更の影響か、歌詞から麻雀用語が減ったのは個人的にちょっと残念。
映像はキャラの個性を反映しててかなり好みです。
 

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次回予告は清澄編ネタ。目からスパークとかは阿知賀編でもありそうですね。
絵は千里山女子高校の園城寺怜と清水谷竜華ですかね……ってこれ実質ネタバレじゃ。
 
ちなみに次回はとある点で個人的に気になっています。